人生を「航海」に例えた名言は多い
松下幸之助氏もこんな言葉を残している
風が吹けば波が立ち、波が激しければしぶきを受ける
波を受け、しぶきをかぶっても
舵取りさえ確かなら目的の港に入ることができる
ある壮年部員の話
彼を襲ったのは烈風と言ってもいいだろう
コロナ禍により業績が悪化した勤務先で
200人の希望退職者を募る発表があった
59歳の彼は該当者にされた
“40年間、真面目に働いた結果がこれか”と落胆した
だが彼は、どうなろうとも最後まで
「信心根本に職場で実証を示しきる」
との自身の信念を貫くと決意した
後日、工場長に呼ばれた
「あなたには、いてもらわないと困る」
嵐の中でも、人生のかじを手放さなかった彼は
波浪を乗り越えた
池田先生は「航海」と「漂流」の違いとして
“明確な航路があるかないか”
“出発点に帰ってくるか否か”を挙げる
学会という“生命の母港”から船出し
時代と社会の荒波が猛る大海原を
師匠という羅針盤を抱いて進み、母港に帰る
これが希望・勝利の航海である
満足な装備もない、いにしえの大航海時代
船乗りたちを未知の海に挑ませたのは
何より、彼らの「勇気」だったという