駅のホームで手伝いを必要とする人がいる。


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駅のホームで手伝いを必要とする人がいる。

「何かお困りですか?」
と声を掛けようか躊躇するうちに機を逸してしまった。

こんな経験はないだろうか。

善行をなすときには勇気が必要だが、こうした場合は勇気のあるなしよりも、
むしろ“習慣になっているかどうか”で行動が違ってくるだろう。

ある文化人は、困っている人に自然に手を差し伸べることが、

「自分の人生の一部になる必要がある」と指摘する。

アメリカでは10代からホームレスへの炊き出しなどを重ねることで、
ボランティア精神を身に付けるという地域がある。

やり方はさまざまあるにしても、自分の小さな世界にとどまることなく、
同じ「人間として」行動する日頃からの訓練や教育が重要といえる。

海外の企業から日本の企業のトップに就いた人が、
「愕然としたことがある」と言っていた。

一つは、日本社会に「社会貢献の文化が乏しい」こと、
もう一つは「女性の登用など多様性が乏しい」こと。

ただ前者は、東日本大震災を契機に「急速に根付いてきた」とも、
仏法は
「同苦」の姿勢――自分の心の中に他者を置き、相手を理解する努力と行動を教える。

震災から間もなく6年。

被災地の「苦しむ心」を置き去りにせず、
同苦し続ける自分でありたいと思う。(側)