今、北海道の日本海沿岸が各地で白く濁っている。

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今、北海道の日本海沿岸が各地で白く濁っている。

ニシンの群れが産卵で押し寄せる「群来」という現象だ。

なかでも江差町では大正2年以来、104年ぶりとのこと。

「春告魚」の異名を持つように、かつて春はニシン漁で栄え、
全国へ向かう北前船は大にぎわいだったが、近年は激減し、群来も見られなかった。

関係者は資源回復を目指し、稚魚の放流を地道に続けてきた。

豊漁か不漁かは運次第、という面もあろう。

だが「それだけではない」と、50年近く漁師として生きてきた壮年部員が語っていた。

「人一倍の努力と研究、そして真剣な祈り。

豊漁は、自分がつかみとるものです」と。

104年前といえば、第2代会長の戸田先生は13歳。

北海道・厚田の尋常小学校高等科に通っていた。

首席で卒業後、進学を断念して始めた仕事は、
海産物の買い付けや問屋への引き渡しなどだった。

ニシン漁が不振になった後年、
どうすれば苦境を打開できるか、村民と真剣に討議し、心尽くしの援助もしている。

今年は「農漁光部の日」40周年。

私たちの生命の営みは、大地や大海と向き合い、
心血を注ぐ人々の尊き奮闘によって支えられている。

かつて池田先生は詠んだ。

「不思議なる/地球の恵みの/尊さよ/豊作豊漁/今日も祈らむ」(鉄)