“目に見えないもの”

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明後年に没後500年を迎える画家...
“目に見えないもの”を描く天才でもあった。

例えば戦争画では、兵士の「心の内面」
をどう表現するかにこだわった。

勝者を描く際は、
「砂埃りのため両眼から流れ出た涙とまざって泥だらけになった?
や眼を両手でぬぐい」

「身をかがめて、これ(敵)に止めの一撃を与えようと力をふるって」

「頭髪その他の軽いものを風に吹き靡かせながら疾駆する」

様子を表現すべき、などと事細かくメモしている。

「心の情熱を表現する動作が人物にあらわれないかぎり、
その人物画は賞讃に値しない」

こうした彼の信念がうかがえる傑作と出あえるのが、
全国巡回中の「レオナルド・ダ・ヴィンチと『アンギアーリの戦い』展」だ。

一口に「勝利」と言っても、
それをつかみ取るまでに、人それぞれ、言い尽くせない思いがある。

勝利を目指し、脇目も振らず全身全霊で進む人の心の奥底に、
巨匠は至高の美を見いだしたのだろう。

上半期の総仕上げへ、各地の友が今、真心を込め、
勇気を奮って、広布拡大に挑戦している。

その心は目に見えずとも、名画のごとく、まばゆい輝きを放っている。(鉄)