“星空が美しく見える村”

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“星空が美しく見える村”
として全国的に知られる長野県南部の阿智村を訪れた。

高原に立ち、満天の星を仰いでいると、
まるで自分が宇宙空間に浮かんでいるような感覚を覚えた。

信州・木曽に生まれた島崎藤村は、
星を題材にした情景を数多く描いている。

「山の上の星は君に見せたいと思ふものの一つだ」という散文。

星空を「望みをさそふ天の花」と例える詩。

星との語らいが文豪を励まし、
創作への活力を与えていたことがうかがえる。

「わたしと宇宙展」が各地で好評を博している。

親友の未来部員に誘われ、
同展を観賞した女子中学生が語っていた。

「“私も、この広い宇宙の一部なんだ”と思えた瞬間、
今、抱えている人間関係の悩みも、必ず乗り越えられると感じました」。

自身の存在の貴さをかみしめた彼女は、
不登校を乗り越え、進学への挑戦を開始している。

池田先生は、
「星と対話する時、人は本来の自分自身に立ち戻ることができます。

悩みや困難の多い日常のなかでこそ、星空を見上げ、
宇宙大の生命の鼓動を全身に感じながら、明日への希望を湧き上がらせていきたい」と。

弥生3月。

厳寒の冬から芽吹きの春への移ろいも、
宇宙の運行の証しである。

大宇宙のロマンに思いをはせつつ、心の扉を開く対話に走りたい。(市)