“白衣の天使”
の象徴であるフローレンス・ナイチンゲール。
彼女には「天使とは、
美しい花をまき散らす者ではなく、
苦悩する者のために戦う者である」
との言葉通り、信念を貫く強さがあった。
莫大な資産を持つ英国のジェントリ(地主貴族層)出身で、
豊かな暮らしを送っていた。
しかし18カ月間の欧州旅行中、
飢餓に苦しむ難民に遭遇した。
看護師は当時、下層階級の職業とされていたが、
彼女は家族の猛反対を押し切り、看護の道を使命と定めた。
病院の制度改革、看護教育の創設で地位向上に貢献し、
“近代看護の母”
創価大学を卒業した島根の女子部員。
安定した仕事に就いていたが、
6年前、東日本大震災が発生。
熟慮の末、「一番苦しんでいる人に尽くそう」と退職し、
看護学部1期生として創大に再入学した。
卒業した今春から総合病院に勤務する。
「“妙法のナイチンゲール”として、
医療の現場で貢献したい」と語る。
使命を自覚した人は強い。
その覚悟が、生と死のせめぎ合う厳しい医療の現場で、
自身を支える力となろう。
生命尊厳の哲学を胸に、
苦しむ人のために戦う看護従事者を心からたたえたい。
あす6日は白樺グループ結成の日。(士)