冬晴れの午後、近くの公園を散策した。
寒風の中、色鮮やかに咲き薫る梅や椿の美しさに目を奪われた。
花々は直接、何かをしてくれたわけではない。
ただ“咲いているだけ”。
しかし、
自身の使命を全うするかのように色めく姿は、大切なことを教えてくれる。
心理学者のアドラーは、
「普通であることの勇気を持て」と訴えた。
子の存在そのものが親にとっての喜びであるように、
特別なことをした時にだけ自分に価値があるのではなく...
“ありのままの自分でこそ他者に貢献できる”と捉えれば...
生きる勇気が生まれると(岸見一郎著『生きづらさからの脱却』筑摩選書)
3年前に入会した三重県の男子部員。
他人の目ばかりが気になり、自信が持てなかった。
そんな彼の元に地区の同志や男子部の友が通い...
「大丈夫。君らしくやればいいんだ」と励まし続けた。
自分を信じ、待っていてくれる人がいる、彼の中に自信が芽生えた。
その喜びを伝えようと対話に挑戦し、5人の友人に弘教を。
明るく変わる彼の姿をそばで見ていた父親も、昨年末に入会。
歓喜は幾重にも広がる...
御書に「はたらかさず・つくろわず・もとの儘」(759ページ)と。
飾らない姿と言葉が、人の心を動かす。
大誠実こそ、真実の友情を築く要諦である。(靖)